こんにちは。税理士の森田健一です。
弊社ブログをご覧いただきまして、ありがとうございます。
ところで6月、7月は夏季賞与を支給する企業も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は賞与計算の手順を解説させていただきます。
(1)総支給額の決定
月給額を基準にした額や、業績に応じた額を設定している会社が多いと思いますが
こちらは会社により算定方法が異なりますので、今回は割愛いたします。
(2). 社会保険料の計算
(1)の総支給額を1000円未満切捨てした額に、
以下の各社会保険料率を乗じて計算します。
※「H26年6月現在」の、「兵庫県」の社会保険料率(従業員負担分)です。
健康保険料率・・5% (=10%×1/2)
介護保険料率・・0.86%(=1.72%×1/2)
厚生年金保険料率・・8.56% (=17.120%×1/2)
雇用保険料率・・0.5%
※上記社会保険料率は随時改正されますので、ご注意下さい。
(改正されたタイミングで、最新の保険料率が記載された表が
日本年金機構より送付されますので、忘れずに確認しましょう。)
※上記健康保険料率は都道府県により異なりますので、ご注意下さい。
※介護保険は40歳以上の方のみが対象です。
※上記雇用保険料率は「一般の事業」の場合の雇用保険料率です。
建設業、農林水産業、清酒製造業は0.6%で計算します。
(3). 源泉所得税額の計算
「源泉徴収税額表」の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」により、
「賞与の金額に乗ずべき率」を算定し、以下の計算で源泉所得税額を計算します。
(賞与額(額面額) - (2).の社会保険料合計) × 「賞与の金額に乗ずべき率」
※「賞与の金額に乗ずべき率」は、
「前月支給分の通常の給与(社会保険料控除後)の額」、「扶養親族の数」を
表にあてはめて算定します。
※「源泉徴収税額表」は以下の国税庁のホームページにてご確認いただけます。
(4). 差引支給額の計算
(1)賞与額(額面額)から、(2)社会保険料及び(3)源泉所得税を差引いて、
差引支給額を計算します。
なお、社会保険に加入している会社等の場合は、
賞与の支給後、日本年金機構へ「賞与支払届総括表」、「賞与支払届」を
提出する必要があります。
※賞与支払届総括表、賞与支払届は
日本年金機構のホームページよりダウンロードできます。
(記載例も載っています。)
※賞与支払届に記載するのは社会保険加入者のみです。
以上、賞与計算の手順を解説させていただきました。
慣れるとそれほど難しくは無いのですが、慣れるまでは複雑に感じますね。
少しでも皆様の参考にしていただると幸いです。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
森田税理士・社労士総合事務所
税理士 社会保険労務士 森田健一