森田税理士・社労士総合事務所の徒然日記
法人が支出した寄附金の取り扱い②
こんにちは。税理士の森田健一です。
弊税理士事務所のブログをご覧いただきまして、
ありがとうございます。
法人が支出した寄附金については、「支出先の区分」に応じて
損金算入額に係る取扱いが異なります。
①一般の寄附金(②~⑥以外の寄附金)
②完全支配関係がある法人への寄附金
③国・地方公共団体への寄附金
④指定寄付金(財務大臣が指定したもの)
⑤特定公益増進法人への寄附金
⑥国外関連者への寄附金
②と⑥は全額が損金不算入となります。
反対に、③と④は全額を損金に算入することができます。
①と⑤については、資本金の額や所得金額を用いた
一定の計算式に基づいて、損金算入限度額を計算します。
(限度額を超える部分が損金不算入となります。)
なお、⑤の方が限度額が有利に計算されます。
正しい区分、正しい計算を行うことはもちろんですが、
実務上は、前回ご紹介した「寄附金の範囲」に関する論点が
より重要となる場合が多いかもしれません。
寄附金とすべき支出が他の勘定科目で計上されていないか、
経済的利益の供与(贈与、低額譲渡等)が正しく認識されているか、
そもそも役員等が個人で負担すべき支出が含まれていないか、など、
見落としの無いように注意したいですね。
最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。
森田税理士・社労士総合事務所
税理士 社会保険労務士
森田 健一